動力メンテナンス法⑦

修理部名野です。

さて、動力メンテナンスの方法も今回で7回目です。

前回までのおさらい↓

第1回 動力台車の安全な外し方
第2回 車輪のヨゴレチェック
第3回 台車フレームのチェック
第4回 各ギア部のチェック
第5回 台車の組立とグリスアップ
第6回 動力台車取り付け時の注意点

今回は、動力台車を固定するツメが破損し、はまらなくなってしまった場合の対処法です。

前回も出た画像ですが、こんな風にツメが折れてしまったり、つぶれてしまった場合。

この台車固定用のツメは、動力ユニットの「フタ」に当たる部品と一体になっています。

さらに、柔軟性を持たせる為に、接着剤の効きにくい材質を使用しています。

つまりは、一度こうなってしまっては修復不可能なわけで・・・

思い切って部品を交換してしまいましょう!

それでは、外し方から。

用意するのは、先の細いマイナスドライバー。

先端が薄いのが良いです。

これを使って外します。

外さないと取れません。

台車を外した状態。

両端のどちらかの固定用ツメの隙間にマイナスドライバーを刺し込みます。

やや外側に開くように力を入れ、ドライバーをひねると外れます。

上の写真のように、最初に左右端を外しておきます。

あとは、反対側に向かって左右両側のツメを順番にはずしていきます。

両端以外は、上写真の位置でドライバーを隙間に差し入れた後、外側にひねるようにすると外せます。

ここまできたら、反対側の端を外せば・・・

こうなります。

外せたら新品のカバーパーツを用意し、組み付ければ完了。

ただし、このカバーパーツを取り付けるにあたっての注意点。

ここを押してはダメです。

写真を見ると、親指がウォームギアに触れています。

このまま押し込むと、ウォームギアに直結しているモーター軸が曲がってしまいます。

軸が曲がると中心がブレ、よく言う「軸ブレ」状態になります。

振動・騒音が大きくなり、動きも悪くなります。

そうならないように、ご注意を。

この位置と、両端を押すようにすると安全です。

あとは、台車をはめれば元通り!(はめ方は、前回参照

以上が、完成品動力のメンテナンス法です。

意外と簡単かな?と思った方は、挑戦してみてはいかがでしょうか。

不安に思った際は無理をせずに、修理係までご連絡ください。

次回からは、キット用動力のメンテナンス法です。

●オマケ

さらにバラすと、こうなります。(写真は改良前の物のため、現行品とは若干異なります。)

何かの参考にどうぞ。

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